謹賀新年~おせち料理2025~
謹んで新春をお祝い申し上げます。新しい年を迎え、皆様いかがお過ごしでしょうか?
お正月は1年の中で最もめでたく大切な行事です。お正月には正月の神様である「年神様」におせち料理をお備えして、年神様と食事をともにすることで福を招き、災いを打ち払うと考えられています。当院では毎年、お正月の三が日は『おせち料理』や『雑煮』を入院患者のみなさまに提供させていただいています。
おせちには色とりどりのおせち料理が盛られていますが、見た目の美しさだけではなく1つ1つの料理には意味や願いが込められています。
えびは、ひげが長く腰が曲がっている様子から長寿を願い、さらに脱皮をくり返していくことから出世を願ったものとされおせち料理に使われています。
二色玉子(にしょくたまご)の黄身は「金色」・白身は「銀色」を表し、財宝や富に恵まれるようにという願いが込められている縁起のいい料理とされ、その鮮やかな彩りからおせち料理の雰囲気を盛り上げてくれる一品です。
筑前煮の人参は松竹梅の飾り切りにして、さらに手作りの鶴や箸入れも飾り、お正月の「めでたい」雰囲気を感じていただけるようにしました。
飲み込みや咀嚼に配慮の必要な患者様のおせち料理には、口への取り込みや咀嚼・嚥下(飲み込み)がしやすい「ソフト食」にして提供しました。人参や小松菜のソフト食も松竹梅の型にして飾り付け、数の子もソフト食にして柔らかく食べやすいように工夫しました。
そして今年は元旦に提供している金柑(きんかん)もソフト食にして提供しました。金柑は「金冠」を表し、名前に【ん】が付くことから「金運」を上げる縁起のいい食材です。
※「ソフト食」とはしっかりと形があり口への取り込みや咀嚼・嚥下(飲み込み)がしやすい食事
黒豆は何事にも精をだすという意味や体が丈夫なことを意味する「まめ」の語呂合わせから「まじめで健康的に過ごせるよう」にといった邪気を払い無病息災の願いが込められており、当院の調理担当者が心を込めて黒豆を炊いて提供しました。
お雑煮は各地域に特色があり味付けや盛り付けなどに違いがありますが当院の「お雑煮」にはお餅が入っています。お餅は昔からお祝い事や特別な日に食べる「ハレ」の食べ物として食べられていました。お餅を安全においしく食べていただくため当院のお餅は食べやすく飲み込みやすいように「ソフト食」のお餅にして提供します。飲み込みや咀嚼に配慮の必要な患者様の雑煮では弾力の強いかまぼこや鶏肉はソフト食にし、野菜もゼリーに仕上げ飾り切りにしています。普通食と同じ見た目を意識した盛り付けで、おいしくて見た目も楽しんでいただけるように工夫しました。
2025年は「巳年」です。巳年は再生や変化、新しい挑戦を象徴する年とされています。栄養科はこれからも「おいしい」と言っていただける食事を提供できるよう、新たな気持ちでより一層、努力していこうと思います。
今年も栄養科一同よろしくお願い申し上げます。